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目の病気情報館 > 子供の目の病気

子供の目の病気と症状

子供の目の病気は見つけにくいものです。治療を要するものや自然に治るもの、治療をしやすいものから難しいものまで多様です。子供の様子を見ていて「変だな?」と思ったら小児科や眼科に相談しましょう。子供の目の病気の中では、睫毛内反症は自然治癒しやすいですし、先天性鼻涙管閉塞は早めに治療すれば治りやすいです。治療が難しいとされるものには、先天性緑内障、未熟児網膜症、網膜芽細胞腫などがあります。必ず病気というわけではありませんが、次のような症状があるなら、小児科・眼科・小児眼科に相談することを検討してください。神経質に心配しすぎるのも考え物ですが、子供の健康は周囲の人が守ってあげなければなりません。何も問題がなければ安心ですね。
■子供の目の病気の症状
○目ヤニや涙がでやすい
○物を見るとき目を細める
○目つきがおかしい
○テレビを極端に近くで見る
○階段の登り降りを恐がる
○追視しない
○光を嫌がる
○眼球の大きさが左右で異なる
○黒目の表面が白く濁っているように見える
○黒目の中が白く濁っているように見える
○眼球が震える

子供の視力の発達

生まれたて赤ちゃんの視力は明暗が分かる程度で、乳幼児は誰もが遠視の状態ですが、目が正しく十分使われることで目が発達していきます。視力は生後3歳前頃までに急速に発育し、生後間もない時期ほど視力は速いスピードでに発育します。目の発育につれて、物がはっきりと細部まで見ることができるようになり、遠近の視力も調整されて、立体感を伴うようになります。目の機能で大切なものに視力(遠近の物を見る力)と両眼視機能(両眼で見た物を脳で一つにまとめる働き)があります。視力と両眼視機能は目と脳が一緒に働くことで発達し、物を正確に見ることができるようになって6歳頃までに完成します。目の栄養だけでなく、経験を積重ねて目で見たものの情報を読み取る力をつけていくのです。
子供の視力を妨げるものは様々ですが、視角発達期は非常に大切な時期です。この時期に何らかが原因で網膜に像が映らずに刺激が加わらないと視力の発達が妨げられ、その後に視力が育ち始めても遅れを取り戻せないことが多いため弱視になってしまいます。弱視につががる原因を早期に見つけて治療することが大切になります。

子供の弱視とは

生後から6歳頃までの目の機能が急速に発達する期間(視角発達期)に正しく見ることができないと、視力と両眼視機能が正常に発達できません。この時期に何らかが原因で網膜に像が映らずに刺激が加わらないと視力の発育が妨げられ、その後に視力が育ち始めても遅れを取り戻せないことが多いため弱視になってしまいます。弱視の原因で多いのが遠視・乱視・斜視です。弱視を防ぐためには、弱視につながる原因を早く見つけて取り除くことです。斜視ならば手術治療、屈折異常や不同視ならば屈折矯正、形態覚遮断ならばその原因の早期除去治療で弱視を防ぎます。

※視野とは眼球を動かさないでまっすぐ前方を注視しているときに見える範囲のことで、その範囲を上下左右の何度まで見えるかをその角度で表わしたものが視角です。

子供の弱視の原因

子供の弱視の原因で多いのが遠視・乱視・斜視です。弱視を防ぐためには、弱視につながる原因を早く見つけて取り除くことです。
目の機能が急速に発育する期間に正しく見ることができないと目の機能が正常に発育できません。出来るだけ速く弱視のもとを取り除くことが大切です。
■子供の弱視の原因:斜視
両目の視線がずれて両眼視できない(左右の目の視線が一致しない)のが斜視です。斜視では片方の目で物を見るため、もう片方の目を使わないようになり、使わないほうの目の視力が育たずに弱視になります。片方の眼が内方向に向く内斜視と外方向に向く外斜視があり、これに上下の視線のずれが加わっていることもあります。また、しっかり見ようとしている時には斜視は現れないのに、ぼんやりしている時に斜視が現れるケースもあります。遠視による内斜視は遠視の矯正で治ります。斜視のほかの治療としては、眼球を動かす筋肉の位置を付替えたり強さを調整する手術などがあります。
■子供の弱視の原因:遠視、乱視、近視の屈折異常
中程度の遠視、強度の近視・乱視があると目の奥に写る像はぼやけて網膜から脳への情報伝達経路が育ちにくく弱視になります。近視の場合、よほど強くない限り、遠くは見にくくとも近くははっきり見えますので、視力の発達にはあまり影響しないとされています。
■子供の弱視の原因:不同視
眼鏡の左右の度が極端に違うことを不同視とよびます。眼鏡の度が強い方の眼を使わないと、使わない眼は弱視になりますから、両目を使う努力が必要です。
■子供の弱視の原因:眼の病気
先天性白内障や先天性眼瞼下垂などの眼の病気で形態覚の遮断(網膜の前に余分な物があるために網膜に像を結ばない状態)も弱視の原因になります。形態覚の遮断としては、ものもらいなどで使用する眼帯もあります。視力が発育する時期の乳幼児の場合は、短期間の眼帯使用でも弱視を引き起こすことがあるとか。乳幼児の眼帯の使用には十分注意が必要です。

子供の飛蚊症

飛蚊症はゴミ・くもの巣や点のようなものがフワフワと飛ぶように見える症状で、飛蚊症の原因は硝子体の中にあります。胎児の段階で硝子体の中に存在する血管の一部や血管周囲の組織の一部が生後においても硝子体の中に濁りとして残ることがあります。視力が良い場合は緊急の治療の必要がなく、時々検査をして異常がなければ放っておいても心配ないとされています。眼球打撲でも飛蚊症がおきることがあります。
近視の眼球は長い傾向にある分、硝子体自体が変性しやすく硝子体剥離もおこしやすいため、生理的飛蚊症が起きやすいです。殆どの生理的飛蚊症では治療の必要はありませんが、網膜裂孔や網膜剥離を引き起こすことがあります。成長期の子供の眼は近視が進行しやすいため、できる限り早く近視の兆候を見つけて、飛蚊症をおこすリスクを減らすことが大切です。

先天性眼瞼下垂

眼瞼下垂とは、何かしらの原因で瞼の動きに関わる腱膜・神経・筋肉に異常が生じて、瞼をあげにくくなり、正面を見たときに瞼(まぶた)が黒目の上縁にかかっている状態で、視野が狭くなります。先天性眼瞼下垂は、生まれつき瞼(まぶた)が黒目の上まであがらない状態で、眼瞼挙筋の形成不全が原因です。先天性眼瞼下垂の殆どが単純型の眼瞼下垂です。眼瞼下垂以外の異常、眼球運動障害、眼瞼の形の異常がないことを条件として単純型眼瞼下垂と診断されます。
先天性眼瞼下垂では視力の発達が問題になります。目の機能が急速に発達する期間に正しく見ることができないと、視力と両眼視機能が正常に発達できません。重症の眼瞼下垂は視力の発達が阻害されることがあるため早期の手術が必要なこともあります。先天性眼瞼下垂の治療は主に手術で、生後6ヶ月頃から視力が完成する8歳頃までに時期をみて手術することになるようです。
○筋肉が原因の先天性眼瞼下垂:単純性眼瞼下垂、筋強直性ジストロフィー症、重症筋無力症など
○神経が原因の先天性眼瞼下垂:先天性外眼筋線維症、動眼神経麻痺など
○腱膜が原因の先天性眼瞼下垂:眼瞼挙筋腱膜欠損

先天性白内障

白内障とは、眼の中にある水晶体が白く濁り視力が低下する病気です。白内障は瞳孔が白っぽく見えてくることから「白そこひ」とも呼ばれています白内障には先天性白内障と後発白内障があります。先天性白内障は、生まれたときに既に水晶体に濁りがある場合もあれば、1歳を過ぎてからや思春期に入ってから症状が現われることもあります。先天性白内障の原因は遺伝や母親の妊娠初期の風疹などがあげられます。現在では風疹のワクチンで先天性白内障にかかる確率は少なくなっています。先天性白内障の多くは誕生時に瞳の中に白っぽい変色部分が特別な検査方法をとらなくても認められるものですが、新生児、乳幼児、学童期頃までに先天性白内障を発症します。
先天性白内障の手術方法は、濁りが一部の場合は虹彩を切って透明な部分まで瞳を広げる手術や、白濁した水晶体を取り出して、将来眼内レンズ挿入術を想定した手術が行われます。後者の場合は手術後に眼鏡やコンタクトレンズを代用します。大人の白内障と異なり、視力が発達する時期の乳幼児の先天性白内障の治療で、完全に濁っている場合は早めの手術が重要であるため生後早々の手術が行われます。視力が急速に発達する時期に物を見ることができないと弱視になってしまうからです。片目だけの白内障の場合で、水晶体に透明な部分が残っていれば様子を見た対応になるようです。

先天性緑内障

先天性緑内障は、胎児期の隅角未発達により起こる緑内障です。眼の中には房水と呼ばれる液体が循環して眼の中の器官に栄養を供給し、房水の圧力が眼圧を保っています。房水は眼の奥の毛様体でつくられて隅角(角膜と虹彩の間の部分で、黒目の端の部分の内部にあたり、黒目全周にあります。)にあるフィルターの役割をする繊維柱帯を通ってシュレム管から流れ出ます。ところが、先天的に隅角が未発達ですと房水が目に溜まって眼球が固くなり眼圧が高くなります。眼が発達する時期の乳児の目は柔らかく眼圧に耐えられず特に眼球の角膜が大きくなるため牛眼ともよばれ、片目の場合は見つけやすいといわれています。3歳ころから眼球の発達により眼圧に耐えられるようになり角膜が拡大することはなくなりますが、その分見つけにくくなり視力低下で先天性緑内障が見つかることが多くなり視力回復がむずかしくなります。乳児で、光を嫌がる・涙が多い・目つきがおかしい・瞼が痙攣するようならば先天性緑内障の可能性がありますから、小児眼科の受診をおすすめします。

先天性鼻涙管閉塞

先天性鼻涙管閉塞とは、鼻涙管が閉塞している状態です。涙が涙点(目頭にある涙の排出口)から鼻の奥へ流れていく通り道を鼻涙管といいます。先天性鼻涙管閉塞は新生児によく見られ、鼻涙管が詰まっているために涙がこぼれやすい状態になっています。先天性鼻涙管閉塞の多くは、抗生物質の点眼や鼻のつけね部分のマッサージで生後6ヶ月ほどで鼻涙管が開通します。開通しない場合は細い金属の棒を通して拡張するなどが行われます。
生後1ヶ月以内の新生児では泣いてもあまり涙を出しませんが、生後2~3ヶ月頃になると殆どの赤ちゃんが涙を流して泣くようになります。もし生後2~3ヶ月に満たない赤ちゃんの涙が多いようならば、涙道の通過障害の可能性がありますから、小児眼科の診察を受けることをおすすめします。

睫毛内反(さかさまつげ)

睫毛内反(さかさまつげ)とは、睫毛(まつ毛)が内向きに生えて眼球にあたっている状態です。子供の瞼は厚いので睫毛(まつ毛)が内側に向いてしまうことがあります。睫毛自体が柔らかく子供本人は気にしていないことも多いのです。涙の量が多い・光がまぶしいなどで睫毛内反(さかさまつげ)を見つけることができます。成長するにつれて瞼が薄く睫毛も硬くなることで睫毛が外側に向くようになりますから、睫毛内反(さかさまつげ)があっても3歳くらいまで様子をみるのが一般的です。その頃になっても睫毛内反(さかさまつげ)が治らない場合は、眼球表面を傷つけたりして視力に悪影響を及ぼすことになるため、睫毛(まつげ)を外側に向ける手術でなおすことが検討されます。
睫毛乱生の場合は、本数が少なければ毛根を焼く治療で対応し、本数が多ければ手術治療になります。睫毛(まつげ)を抜いても毛根の向きは変わらず再び同じ方向で睫毛(まつ毛)が生えてきてしまうので根治にはなりません。

網膜色素変性症

網膜色素変性症とは、網膜の異常による進行性の目の病気の特定疾患です。網膜色素変性症の症状が現われる順番や進行速度、症状の組み合わせには個人差があります。また、発症時期も個人差があり、新生児の段階で発症しているケースから40歳頃になってから自覚症状が現われるケースもあります。網膜色素変性症の特徴は夜盲と呼ばれる暗所で物が見えにくい症状です。夜盲のほかに色覚異常・視野狭窄・視力低下の自覚症状があげられます。網膜色素変性症の原因は原則として遺伝が関与しているとされています。網膜色素変性症の約半数に遺伝傾向が確認されていないなどで原因解明に至っておらず根治する治療方法は確立されていません。
網膜色素変性症の対症療法として、ビタミンAや網膜循環改善薬・暗順応改善薬の内服で進行を遅らせたり緩和する治療方法や、治療用サングラスの装用で暗所に入った時に見ずらい・明るい所での眩しいと感じる症状を和らげる方法があります。網膜色素変性症に合併しやすい白内障や緑内障では、各々の通常の治療法がとられます。

網膜芽細胞腫

網膜芽細胞腫とは、3歳頃までの子供の網膜にできる悪性腫瘍で、約2万人に1人の割合で発症するといわれる小児ガンです。網膜の白い腫瘍が光に反射して猫の目のように目が白っぽく光って見えることで網膜芽細胞腫が発見されることが多いです。また、目つきが悪い(斜視)、歩き始めたけれどふらふらした歩き方をする、などで発見されることがあります。網膜芽細胞腫が進行して眼球以外に転移することがあり、視神経から脳に転移することが多いとされています。網膜芽細胞腫が眼球に局限していて他に転移していなければ、適切な治療をすることで生命を脅かすことはほぼないといわれています。網膜芽細胞腫に限らずどのようなガンでも早期発見と早期治療が重要です。
網膜芽細胞腫の治療は、レーザー光凝固や冷凍凝固・抗がん薬・放射線照射などの治療で腫瘍を取り除く治療・手術になりますが、腫瘍が大きい場合は眼球摘出手術になることがあります。
網膜芽細胞腫の多くが片眼に発現し、その一部は遺伝に関係していおり、両眼の場合は遺伝性であることがわかっています。暗いところで瞳孔が開いた状態で撮った写真を注意深く見てください。もし黒目が白っぽく写っていたら眼科の受診をしてください。赤目は正常なもので心配ありません。

未熟児網膜症

未熟児網膜症とは、未熟児の状態で生まれた赤ちゃんに起こる目の病気です。未熟児網膜症では、網膜血管の発達が終わってない状態で生まれることにより網膜の血管が異常に増殖することで網膜剥離を起こして視力障害を引き起こします。最悪のケースでは失明に至ることがあります。未熟児網膜症は周囲の人が症状に気づかない病気ですから、医療機関が十分な監視・管理で網膜症の発症を最大限に抑えることが望まれます。未熟児網膜症は在胎週数と出生体重が少ないほど発症しやすいです。未熟児網膜症の要因のひとつである保育器の高濃度酸素については、酸素のコントロールによって高濃度酸素による未熟児網膜症は減少傾向にあります。未熟児網膜症の原因は高濃度酸素だけでなく、過剰な水分や感染など様々です。
未熟児網膜症の治療は、網膜の血管が増殖する活動期には網膜光凝固術や冷凍凝固術が行われます。瘢痕期の網膜剥離では硝子体手術が行われますが、治療成績はあまり良好とはいえません。
■未熟児の定義
未熟児の定義づけはなされていませんが、現在では、胎児である期間で「早産児」、出生時体重で「低出産体重児」などの区分けをしています。ただし、未熟児網膜症では未熟児という言葉がついています。
○出生体重による区別
・低出産体重児:2000g未満
・極小低出産体重児:1500g未満
・超出産体重児:1000g未満
○在胎週数
・流産:22週未満
・早産:37週未満
・正期産:42週未満
・過期産:42週以上

治療用眼鏡の保険適用

小児弱視等の治療用眼鏡等に係る療養費の支給についての情報です。平成18年4月1日より、小児の弱視、斜視および先天性白内障の手術後の屈折矯正として用いる治療用眼鏡およびコンタクトレンズの作成費用が保険者の種類に関係なく公的医療保険の適用になりました。9歳未満が給付対象年齢です。厚生労働省によると、弱視用眼鏡は26,460円を上限として、実際に払った金額の7割が給付されます。(3歳以上9歳未満の場合)。眼鏡を作り替える場合は、眼鏡やコンタクトレンズの使用期間などの条件があります。一般的な近視などに用いる眼鏡などは対象外です。

心因性視覚障害

心因性視覚障害は眼や脳に異常がないのに視力が低下している状態で、眼鏡やコンタクトレンズで矯正しても視力回復ができません。心因性視覚障害は8~14歳の女児に多いといわれています。精神的ストレスが身体的症状として現れる心身症のひとつといえます。心因性視覚障害は眼科的病気ではありませんから、目の症状に限れば、ストレスの原因が解決されれば元に戻りますから、長期的には軽快してくるのが普通です。
心因性視覚障害の症状の特徴としては、時と場所によって視力が変わることです。一般的に、日常生活に支障はないのですが、集中して見ようとすると急に見づらくなるが特徴てす。そのため、学校検診で指摘されたことで眼科受診をして心因性の視覚障害であると診断されることがあります。また、視野が狭まる・物がピンクがかって見える・暗所で見にくくなる・聴力の低下を伴うことがありますが、これも時と場所によって変動します。
心因性視覚障害の治療は、ストレスの原因を取り除くことになりますが、保護者や教師など周囲の人達の理解が重要であることは言うまでもありません。

春季カタル

春季カタルは重度のアレルギー性結膜炎です。春季カタルは小学生くらいの男子がかかりやすい目の病気で、アトピー性皮膚炎を併発しているケースが多くみられます。春季カタルの症状は悪化と軽快を繰り返し、特に春先などの季節の変わりめに悪化しますが、15歳頃までに徐々に軽快することが多いです。春季カタルの症状が強く日常生活に支障がでることもあります。かゆみ、白っぽい糸を引くような粘り気の強い目ヤニ、瞼の裏側の結膜にできた隆起(石垣状乳頭)による目のゴロゴロ、涙があふれる、などが春季カタルの症状です。角膜の周りの球結膜(白目の部分)が腫れて充血するのも春季カタルの特徴です。
春季カタルのの治療は、ステロイドの点眼薬で病気をコントロールしますが、結膜の乳頭がいつまでも消えない場合は手術が検討されます。不十分な治療で視力回復がむずかしくなってしまうことがありますから、しっかり治療を続けることが大切です。

※カタルとは、粘膜に炎症が起きて多量の粘液を分泌する状態です。

プール熱

プール熱は夏風邪のひとつで、プールを介することが多いためプール熱と呼ばれます。プール熱は空気感染や結膜炎から感染し、幼児から学童を中心に4月~10月頃に流行します。プール熱の症状は、高熱・咽頭炎・結膜炎のほかに、一般的な風邪の症状があります。通常はアデノウイルス3型で引き起こされますが、7型の場合は重症化して重症肺炎などの合併症を引き起こすことがます。結膜炎の症状は、結膜が炎症をおこすことで赤く充血し、目の痛み、目ヤニ、光がまぶしいなどのです。結膜炎には抗生物質の目薬が処方されるのが一般的です。
プール熱の予防は、手を小まめに洗う、タオルの貸し借りをしない、水泳後の洗眼・うがいなどです。プール熱にかかってしまったら、熱や喉の痛み、結膜炎の症状が消えてから少なくとも2日経過するまで学校は休みます。

結膜炎

結膜炎とは結膜に細菌やウイルス、アレルギーなどでおきる炎症で、子どもによくみられる目の病気です。結膜炎の代表的な症状は目ヤニ(目やに)と目の充血です。
■結膜炎の種類
○細菌性結膜炎
細菌の感染による結膜炎です。インフルエンザ菌や肺炎菌が代表的で、冬に多くかかる結膜炎です。細菌の種類で若干異なりますが、一般的に急性・亜急性に発症して、充血・膿を伴う目やに・粘度のある目やに・涙流などの症状があります。
○ウイルス性結膜炎
ウイルスの感染による結膜炎です。アデノウイルス結膜炎や単純ヘルペス結膜炎などがあります。アデノウイルス結膜炎で感染力の強いものに、流行性結膜炎とプール性結膜炎があります。流行性結膜炎は俗にはやり目とも呼ばれるもので、およそ1週間の潜伏期間を経て発病し、流行性結膜炎の症状は充血・目やに・涙流・異物感などがあり発熱など風邪症状を伴うこともあります。乳幼児では瞼の裏に白い薄い膜(偽膜)ができたりします。重度の流行性結膜炎では点状表層角膜炎とよばれる白い点のようなものが角膜に現れて治るまで数ヶ月を要するケースもあります。プール熱は通常、アデノウイルス3型ですが、7型では重症化して重症肺炎などの合併症を引き起こすことがます。単純ヘルペス結膜炎は、単純ヘルペスの感染による結膜炎です。子供に多い初感染と、大人に多い再発型があります。最近では大人の初感染が増加しているといわれています。単純ヘルペス結膜炎の症状では、瞼に水泡ができたり角膜ヘルペスを伴うことがあります。
○アレルギー性結膜炎
アレルギー反応でおこる結膜炎です。アレルゲン(アレルギー反応を誘発する原因物質)には、季節性アレルギー性結膜炎(花粉症)を誘発するスギ・ブタクサなどの花粉や、通年性アレルギー性結膜炎を誘発するダニ・ハウスダスト・ペットの毛・薬剤などがあります。アレルギー性結膜炎の約75%が季節性アレルギー性結膜炎(花粉症)といわれています。コンタクトレンズがアレルギー性結膜炎の原因になることもあります。

目やにでみる結膜炎

結膜炎には、細菌性結膜炎、ウイルス性結膜炎、アレルギー性結膜炎などがあり、結膜炎の特徴は充血と目やにです。
目やには医学的には眼脂と呼びます。結膜や角膜上皮から分泌される粘液に涙・老廃物・埃などが混じったもので、炎症を抑えるために病原体と闘った白血球の死骸も含まれます。
■目やにでみる結膜炎
○涙のようにサラッとしている目やに:急性アレルギー性結膜炎、アデノウイルス結膜炎
○涙のように薄く糸状の繊維素が浮いている目やに:アデノウイルス結膜炎、単純ヘルペス結膜炎
○粘り気のある半透明で糸を引く目やに:アレルギー性結膜炎、アトピー性結膜炎、春季カタル
○粘り気があり濁り(黄色っぽい)がある目やに:細菌性結膜炎、ウイルス性結膜炎

ものもらい

俗に「ものもらい」と呼ばれているものは麦粒腫です。麦粒腫は子供によくみられる急性化膿性炎症で、瞼の分泌腺の細菌感染によります。麦粒腫の症状は炎症のある瞼の一部が腫れて痛みます。ものもらい(麦粒腫)の治療は抗生物質の軟膏や点眼薬になります。麦粒腫に似たものに霰粒腫があります。霰粒腫は細菌感染ではなく、マイボーム腺が詰まって瞼に硬いグリグリしたしこりができます。霰粒腫の多くは痛みや充血はありませんが、慢性化することが多いとされており、急性炎症をおこして痛むこともあります。
ものもらいは麦粒腫・霰粒腫ともに原因はウイルスではなく雑菌(どんな人の肌にも存在する常在菌)ですから、人から人へ感染することはないといえます。周りの人がものもらいだとしても神経質にならなくても大丈夫です。

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